イベント

シンポジウム&公演「鬼と芸能:古今東西の鬼大集合」

京都芸術センター 講堂

日本の「鬼」は、怖れの対象になることもあれば、幸福をもたらす存在になることもあります。古典芸能や民俗芸能に登場してくる両義的な鬼の姿を、シンポジウムと公演で浮き彫りにします。第一部のシンポジウムでは、文化人類学や民俗学、能楽研究の専門家と、能と民俗芸能のドキュメンタリー映画を撮り続けてきた映画監督をお迎えして、鬼と芸能の関係に迫るとともに、ユネスコの無形文化遺産に登録された「来訪神」とのかかわりから鬼を取り上げます。第二部の公演の演目は、岩手県の「北藤根鬼剣舞」、佐賀県の「母ケ浦の面浮立」、狂言「節分」の3本立てです。全国に広がる「鬼」の芸能を、様々な角度から掘り下げる総合イベントです。

日時

2020年2月8日(土)
13:00-17:00(開場12:30)

会場

京都芸術センター 講堂

第一部 シンポジウム 13:00-15:30

基調講演

小松和彦(国際日本文化研究センター所長)

シンポジスト

横山太郎(立教大学教授)
川﨑瑞穂(神戸大学・日本学術振興会特別研究員)
三宅流(映画監督)

第2部 公演 15:45-17:00

北藤根鬼剣舞(岩手県・北藤根鬼剣舞保存会)
母ケ浦の面浮立(佐賀県・母ケ浦面浮立保存会)
狂言「節分」(鬼:茂山千五郎、女:島田洋海)

入場無料、要申込(先着順、定員150名)

※定員に達し次第、予約受付終了

2019年12月30日で定員に達したため予約申込を終了しました。予約できなかった方については、当日、先着順に若干名のみ受付します。ただし、場内には12:55頃からのご案内となります。

申込方法:電話・FAX・ウェブ申込フォーム・メールのいずれかの方法で、①氏名 ②人数  ③連絡先(電話番号、メールアドレス)をお知らせください。

予約・問合せ

伝統芸能アーカイブ&リサーチオフィス(京都芸術センター)
〒604-8156 京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2 京都芸術センター内
電話 075-255-9600 (075-213-1000)
FAX 075-213-1004
メール taro@kac.or.jp

ウェブ申込フォーム

https://www.kac.or.jp/events/27440/

主催

伝統芸能アーカイブ&リサーチオフィス (京都市、京都芸術センター)

  • 小松和彦(こまつ かずひこ)
    国際日本文化研究センター所長。専門は、民俗学・文化人類学。1947年東京都生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。信州大学助教授、大阪大学文学部助教授及び教授を経て、1997年より国際日本文化研究センター教授。その後2010年より同センター副所長を兼務、2012年4月より現職。2013年紫綬褒章受章。2016年文化功労者顕彰。
  • 横山太郎(よこやま たろう)
    立教大学現代心理学部映像身体学科教授。1972年生まれ。東京大学、跡見学園女子大学を経て現職。専攻は演劇学(特に能楽)、身体文化研究、芸術思想。主な研究テーマは能楽の身体表現史と、近現代の芸術・哲学における能楽受容。このほか、哲学・現代演劇などと能との接点を探る学際的研究を行う。論文「能〈土蜘蛛〉」(鈴木健一編『鳥獣虫魚の文学史―日本古典の自然観3虫の巻』)では能の鬼の表現の変化を論じた。
  • 川﨑瑞穂(かわさき みずほ)
    博士(音楽学)。1988年東京都生まれ。東京電機大学非常勤講師。川崎市文化財調査員。日本民俗音楽学会理事。民俗芸能学会評議員。ソルボンヌ大学(パリ第4大学)留学。国立音楽大学大学院博士後期課程修了。2012年、日本ジラール協会「ライムンド・シュヴァーガー記念論文賞」受賞。2013年、遠野文化研究センター「佐々木喜善賞」受賞。2018 年、日本民俗音楽学会「第1回小島美子・藤井知昭記念日本民俗音楽学会賞」受賞。主著『徳丸流神楽の成立と展開―民族音楽学的芸能史研究―』(第一書房、2018)。
  • 三宅流(みやけ ながる)
    映画監督。1974年生まれ。多摩美術大学卒業。在学中より実験映画を制作、国内外の映画祭に参加。2005年頃からドキュメンタリー映画を中心に制作し始め、伝統芸能とそれが息づくコミュニティ、表現におけるコミュニケーションと身体のあり様を描き続ける。主な作品に『白日』(2003)、『面打』(2006)、『朱鷺島-創作能「トキ」の誕生』(2007 年)、『究竟の地-岩崎鬼剣舞の一年(2008)、『躍る旅人-能楽師・津村禮次郎の肖像』(2015)、『がんになる前に知っておくこと』(2018)など。
  • 北藤根鬼剣舞保存会(きたふじねおにけんばいほぞんかい)
    北藤根鬼剣舞保存会(きたふじねおにけんばいほぞんかい)
    1918年創始。一時活動が途絶えかけるが、15年ほど前に地元の若者で再興に向けて動き出し、2017年に岩崎鬼剣舞から秘伝書を伝授される。現在、10-30代の若い踊り手を中心に約30
    人で活動している。毎年8月の「北上・みちのく芸能まつり」のほか、年間約30回の公演を行なっている。2014年からは育成団体の北藤根鬼っ子剣舞を組織し、小学生約20人が稽古を重ねているほか、小学校に訪問指導するなど後継者育成にも力を入れている。
  • 母ケ浦面浮立保存会(ほうがうらめんぶりゅうほぞんかい)
    母ケ浦面浮立保存会(ほうがうらめんぶりゅうほぞんかい)
    母ケ浦の面浮立は、毎年9月の第2日曜日に七浦母ケ浦の鎮守神社の秋祭りに奉納されている。鹿島市には鬼面芸として完成された芸と構成を持っている「母ケ浦の面浮立」の系統と、最も古いかたちを残している「音成の面浮立」の系統に大きく分かれる。衣装も異なるが、鬼(かけうち)の所作が、母ケ浦のほうが手の振りや所作がしなやかで、演技自体も複雑で洗練されている。現在、鹿島市には音成系より母ケ浦系の面浮立が多く分布している。
  • 茂山千五郎(しげやま せんごろう)
    茂山千五郎(しげやま せんごろう)
    1972 年生まれ。1976 年『以呂波』のシテで初舞台。『三番三』『釣狐』『花子』『狸腹鼓』を披く。2016 年、十四世茂山千五郎を襲名。「茂山狂言会」「HANAGATA」「傅之会」を主催。また上海京劇院・厳慶谷や川劇変面王・姜鵬とのコラボ公演など他
    ジャンルとの共演も精力的に行う。1998 年「大阪市咲くやこの花賞」、2005 年「平成17年度文化庁芸術祭新人賞」、2008 年「平成20年度京都府文化賞奨励賞」受賞。
  • 北藤根鬼剣舞
    北藤根鬼剣舞
  • 母ヶ浦の面浮立
    母ヶ浦の面浮立
  • 狂言「節分」
    狂言「節分」

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